岩手は、青森、長野に次ぐ全国第3位のりんご生産県。毎年皇室にも献上しているほど、品質がよいのが自慢です。また盛岡市は、一人当たりのりんごの購入金額と消費量が全国1位。収穫時期には産直にりんごを買い求める人の列ができるほど、りんご好きな人が多い県です。りんご好きが納得する岩手のりんごのおいしさ、ぜひ味わってみてください。
りんご栽培に適した土壌や気候を生かしながら、木を低く仕立て太陽の光を全体に行きわたらせる「わい化栽培」や、樹に実らせたまま完熟させる「樹上完熟」など、日々おいしいりんごづくりに取り組む岩手。中でもブランドりんごとして知られているのが、奥州市で栽培される「江刺りんご」。毎年初競りで高値がつき、過去最高額はなんと、2019年の1箱140万円(1個あたり5万円)! 岩手のりんごの品質のよさがうかがえます。
夏の終わりの「さんさ」「つがる」、秋の「ジョナゴールド」や「ふじ」、冬に収穫期を迎える「はるか」など、時期によって違う品種を味わえるので、飽きません。
私のイチオシは「冬恋」。「はるか」の中でも、糖度や蜜入りの厳しい基準を満たしたりんごで、とっても甘い。毎年楽しみにしている冬の味です。
岩手県奥州市江刺地区で栽培される「江刺りんご」。毎年セリで高値がつく、最高級品ブランドりんごです。江刺は昼夜の寒暖差が大きく、土壌もうまみの濃いりんごを育てる石灰やリン酸分などの栄養が豊富。「木」ではなはく「実」単位で世話をし、熟度を判断しながら枝で完熟させ出荷するなど、生産者が手間暇かけ、思いをこめて一つひとつ育てています。